大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和59(あ)1073 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人中藤幸太郎の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、所論引用の判例は、

事案を異にし本件に適切でなく、その余は、事実誤認の主張であつて、刑訴法四〇

五条の上告理由にあたらない。

なお、刑法二五六条二項の賍物故買罪が成立するためには、情を知つて賍物の所

有権を有償で取得する契約をし、かつ、右契約に基づいて賍物の現実の引渡を受け

ることで足り、その所有権を現実に取得することを要しないと解すべきであるから、

詐欺の本犯者が割賦購入名下に自動車販売会社係員を欺罔して騙取した自動車に、

割賦代金の完済に至るまで右会社がその所有権を留保する旨の特約が付されていた

としても、右自動車が賍物であることを知つてこれを詐欺の本犯者から有償で買い

受けた被告人の行為は、賍物故買罪を構成する。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和五九年一二月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 島 谷 六 郎

裁判官 木 下 忠 良

裁判官 鹽 野 宜 慶

裁判官 大 橋 進

裁判官 牧 圭 次

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